看護師の転職面接に合格するには、しっかりと準備をしたうえで臨むことが重要です。特に、面接で何を聞かれるのか、どう回答すれば良いのかを事前に把握しておくと、面接に対する自信が深まります。この記事では、看護師の転職面接でよく聞かれる質問とその回答例、面接対策や準備のポイントについて詳しく解説します。
看護師の転職面接では、経験やスキル、患者様への対応力など、さまざまな要素が問われます。面接官からの質問にただ回答するだけではなく、これまでの経験を適切にアピールするとともに、志望先の病院にマッチした人材であることを伝えることが大切です。ここでは、看護師の面接でよく聞かれる20の質問と回答例、対策のポイントを紹介します。転職活動をスムーズに進めるために、ぜひ参考にしてください。
面接の冒頭で自己紹介や自己PRを求められることが多いです。自己紹介では自分の強みや経験を簡潔に伝え、自己PRでは看護師としての意識や姿勢、看護観 もアピールしましょう。
「本日はお時間をいただきありがとうございます。〇〇〇〇と申します。〇〇大学を卒業後、〇〇病院の内科で4年間勤務してきました。患者様とのコミュニケーションを大切にし、信頼関係を築くことを常に心がけています。また、認定看護師の資格を取得し、スキル向上にも積極的に取り組んでいます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。」
「〇〇〇〇と申します。よろしくお願いします。」
看護師面接の自己紹介・自己PRでは、以下のポイントを押さえましょう。
長すぎず、短すぎず、全体で30秒~1分程度で伝えるのがポイントです。具体的なエピソードを交えて自分の強みを表現すると、より好印象を与えられます。
志望動機は、志望先に対する熱意や共感を示すためにとても重要な質問です。志望先の特徴や理念に共感していることをアピールすると、説得力が高まります。
「4年間の内科勤務を通じて、より専門的ながん看護の知識を深めたいと思うようになりました。貴院は緩和ケアに力を入れており、専門的なケアが学べる場と感じ、志望いたしました。貴院での経験を通じ、内科分野での知識とスキルをさらに高めていきたいです。」
「待遇が良さそうだからです。」
「自宅に近いので通いやすいと思ったからです。」
どの病院にも当てはまる動機や待遇・立地だけの理由では、説得力に欠けてしまいます。志望動機は、ほとんどの面接で聞かれる質問なので、事前にしっかりと調べ、自分の看護師としての目標や価値観が、病院の理念や特徴と合っていることをアピールすると良いでしょう。
退職理由(転職理由)も、看護師面接でよく聞かれる質問の一つです。ポジティブな表現を心がけ、キャリアアップやスキルアップを目指していることを伝えましょう。
「前職での経験を通して、がん看護に専門的に取り組みたいと思うようになりました。貴院で学べる高度な医療を通して、がん患者様とご家族に安心と希望を提供できる看護師になりたいと考えています。」
「人間関係が良くなかったので転職を決めました」
「給料が低く、働きにくかったので辞めました」
面接で退職理由(転職理由)を聞かれたとき、ネガティブな退職理由を説明すると、「不満を抱えやすい人」や「環境に適応できない人」という印象を与える可能性があります。前職の経験を前向きな転職理由に置き換える工夫を心がけましょう。転職回数が多い場合は、その理由を添えたうえで、業務経験の中で学んだことや成長したことに触れると好印象を与えられます。
看護師の転職面接では、これまでの経験について具体的に聞かれることも多いです。「どこで何年間勤務した」というだけではなく、具体的な業務内容や学んだことを伝えられるように準備しておきましょう。
前職では、内科病棟を中心に5年間勤務し、多様な疾患を持つ患者様の看護に従事してきました。特に、終末期ケアに携わる中で、患者様とご家族への心のケアの大切さを学びました。 この経験を通じて培ったコミュニケーション能力や、患者様に寄り添う姿勢を活かして、終末期医療の現場に挑戦したいと考えるようになりました。」
「内科で5年間働いていました」
「先輩に指示された仕事をしていました」
面接でこれまでの経験を聞かれたときは、具体的な業務内容とともに、自分の経験の深さや努力してきたことも伝えましょう。転職回数が多い場合には、役割ごとに整理して一貫したストーリーとしてまとめて話すと、好印象を与えやすくなります。各役割での学びや成長した点を強調し、面接官に自身の看護観や今後のキャリアへの意欲をアピールするのがポイントです。
看護師を目指した理由やきっかけも、面接でよく聞かれる質問の一つです。質問に答えるときは、目指した理由をエピソードとしてまとめたうえで、あなたの看護師としての原点や思いを伝えることが重要です。
「祖母が闘病していた際、看護師の方の温かいケアに感動し、私も人の役に立つ仕事をしたいと思うようになりました。特に、親族でも聞き取るのが難しい祖母の言葉にしっかりと耳を傾けてくれる姿に感動したのを覚えています。私も、患者様に寄り添い、言葉を丁寧に受け止めることのできる看護師になりたいと考えています。」
「母親が看護師だったから、なんとなく自分も看護師になりました」
「就職に困らないと思ったからです」
転職面接で、看護師を目指した理由・きっかけを聞かれたときは、具体的なエピソードを含めて回答すると良いでしょう。「就職に困らなそうだから」、「収入が安定しているから」などの理由も悪くはありませんが、仕事のやりがいや看護師を続ける意義を強調するほうが、採用側に熱意や人間性が伝わるため、より魅力的な回答になります。
看護師の面接では、「看護をする上で大切にしていること」や「看護観」「理想の看護師像」について質問されることがあります。面接官は、この質問によって、応募者の価値観や患者に対する姿勢を確認しようとしているため、自分がどのような看護を心がけているかを具体的に伝え、志望先の方針や理念に共感している点もアピールすると効果的です。
「私は、患者様一人ひとりの思いを尊重し、その方に合ったケアを提供することを大切にしています。前職の病院では、経管栄養中の患者様が『口から食事を取りたい』と希望され、その思いを実現するために嚥下訓練を支援しました。時間はかかりましたが、経口摂取ができるようになった患者様の笑顔を見たとき、看護師としてのやりがいを強く感じました。今後も、患者様の希望に寄り添った看護を続けていきたいです。」
「特にありません」
「患者さんのために頑張りたいと思っています」
理想の看護師像や看護観について質問されたときは、「結論→具体的なエピソード→意欲的な姿勢」の流れで答えると、わかりやすく伝わります。「特にありません」や「頑張りたい」などの抽象的な回答は避け、1分以内で簡潔に伝えるよう心がけましょう。
中途採用の転職面接では、これまでの看護のなかで、印象に残っているエピソードを聞かれることも多いです。これは、応募者の実務能力や対応力を確認するための質問です。成功体験だけではなく、困難な場面をどのように乗り越えたかを話すのも良いでしょう。
「終末期の患者様が『自宅で過ごしたい』と希望されたため、ケアマネージャーやヘルパー、訪問看護師などと連携して退院調整を行いました。 迅速に対応する必要があり大変でしたが、 多職種と連携しながら患者様とご家族の不安を軽減することにやりがいを感じました。また、ご家族の心情に寄り添いながら支援を行う中で、患者様の希望を最優先に考える姿勢の大切さを実感しました。患者様とご家族から感謝の言葉をいただき、看護師としてのやりがいを改めて感じました。」
「特にありません」
「患者様にクレームを入れられて悲しかったです」
看護師面接で、印象に残っているエピソードについて質問されたときは、ウソや作り話ではなく、自分の経験に基づいた話をすることが大切です。成功談でも失敗談でも、そこから学んだことを含めて伝えると、よりポジティブな印象を与えられます。
「看護師に向いていると思いますか?」という質問は、自己理解や長所・短所を把握しているかを確認するために行われます。自分の長所や強みを挙げながら、看護業務との関連性を示すと良いでしょう。
「私はコミュニケーションを大切にし、患者様の不安や悩みに寄り添うのが得意です。看護師として、患者様の心のケアを行うことに、やりがいを感じています。今後も患者様に信頼される看護師を目指したいです。」
「自分ではよくわかりません」
「あまり自信はないですが、向いていると思います」
「はい、向いています」
看護師に向いているかと聞かれたら、自分の長所をアピールするチャンスです。コミュニケーション能力や責任感、共感力など、看護師として必要な資質を強みとして挙げたうえで、具体的に回答すると説得力が増すでしょう。
転職面接では、長期的なキャリアプランや目標を聞かれることもあります。特に、専門スキルの向上や認定資格の取得を目指している場合、それに基づいた目標を伝えると良いでしょう。
「がん看護の専門性を深め、将来的には認定看護師の資格を取得したいと考えています。がん診療や緩和ケアに力を入れている貴院で、経験を積みながら専門知識をさらに深めていきたいです。」
「特に考えていません。」
「早く仕事に慣れて色々なことをやりたいです。」
キャリアプランについては、具体的で長期的な目標を持っていることを示すと、看護師としての成長意欲が伝わります。「特に考えていない」などの回答は、意欲が低い、やる気がないと思われてしまう可能性があるので注意しましょう。
看護師の職場では、人間関係が問題になることも多いです。職場の人間関係について質問をされたときは、困難な人間関係にどう対処してきたかを示すことで、チームワーク力やコミュニケーション能力をアピールできます。
「前職では、上司からの指摘が厳しく、一時期は顔を合わせるのもつらかったです。しかし、このままでは良くないと思い、勇気を出して上司に話し合いの場を設けていただきました。 その結果、自分に期待してくれていることを知り、より前向きに取り組むことができるようになりました。1対1のコミュニケーションの大切さを学ぶ貴重な経験となりました。」
「前の職場の上司は最悪でした」
「責任感のない人がいて、すごく迷惑でした」
人間関係の質問では、トラブルがあった場合の対処法や、そこから学んだことを含めて話すと好印象です。医療現場はチームで働くため、医師や他の医療スタッフとの連携を示すエピソードがあるとアピールになります。前職の人の悪口やネガティブな発言は避け、あくまで自分の成長や学びに焦点を当てるようにしましょう。
看護師の面接では、看護技術について具体的に聞かれることも多いです。面接官は、応募者のスキルバランスや、自己改善の意識を把握したいと考えているため、自分の得意な技術だけではなく、苦手な分野についても正直に答えましょう。
「私は静脈注射の点滴ルート確保が得意です。前職では、血管の細い患者様の点滴を頼まれることも多く、信頼をいただいておりました。一方、気管吸引の技術にはまだ不安があり、患者様が苦しんでしまうことがあったため、先輩看護師からの指導や専門書を使って改善に努めています。」
「得意なことはたくさんありますが、苦手なことは特にありません」
自分が苦手なことを伝えるときは、克服のための努力や具体的な改善策を加えることが重要です。得意なことを話すときも、志望先の病院で役立つスキルを中心に説明し、前向きな姿勢を示しましょう。
看護師の転職面接では、インシデントの有無について聞かれることがあります。インシデントから何を学んで、どう改善したのかを確認するための質問なので、隠さず正直に過去の経験を話しましょう。
「点滴を同じトレイに載せていたせいで、取り違えてしまったことがあります。すぐに患者様の名前が違うことに気づき、大事には至りませんでしたが、以来、点滴前に患者様のお名前を必ず確認するよう徹底しています。」
「特に経験はありません。」
「同僚のミスによるインシデントがありました。」
病院側は、インシデントがない人材を求めているわけではありません。インシデントに対応し、改善策を実行した人材が求められていることを意識して回答しましょう。
看護師の転職面接では、採用後の希望配属先について質問されることもあります。希望の配属先がある場合は、過去の経験やスキルを関連付けて回答すると良いでしょう。
「内科病棟での勤務を希望しています。これまで5年間、内科病棟で慢性疾患を持つ患者様のケアを担当してきた経験があり、この経験を生かし、貴院でも患者様に寄り添う看護を行いたいと思っています。」
「どこでも大丈夫です」
「病院側にお任せします」
「絶対に〇〇科が良いです」
希望する配属先を答えるときは、そこで活かせるスキルや経験をアピールするのがポイントです。「どこでも大丈夫」と答えると消極的な印象を与えることがあるため、具体的な希望とその理由を述べることが重要ですが、「絶対に希望の配属先が良い」といった強い主張は避け、柔軟な姿勢を示すことが望ましいでしょう。
希望する配属先について聞かれた後、希望が叶わなかったときにどうするのかを問われることがあります。この質問は、どのような配属先でも柔軟に対応できるかどうかを確認するために行われます。
「どの部署に配属されても、患者様のために精一杯尽力したいと思っています。早く新しい環境に慣れるため、先輩看護師の方々からも学び、貢献できるよう努力したいと考えています。」
「希望の配属先でなければ働く意味がないので考え直します」
「絶対に〇〇科で働きたいです」
配属先が希望通りでなくても、その環境でどのように貢献できるかを考える姿勢が大切です。配属先を問わず、学ぶ意欲や協調性を持って取り組むという柔軟な考えを伝えましょう。
面接では、勤務条件に関する希望について聞かれることもあります。ここでのポイントは、自分の希望を伝えるだけではなく、柔軟に対応できる姿勢も示すことです。
「曜日を問わずシフトに入れますが、子どもが保育園に通っているため、16時半までに退勤できるよう調整いただけると助かります。」
「できるだけ働きやすい環境が良いです」
「土日休みがいいです」
「給与が高いほうがいいです」
勤務条件の希望を伝える場合、シフト制の職場で「土日祝の固定休」や「高給与」といった条件のみを強調するのはNGです。面接官に応募条件をよく理解していない印象を与える可能性があります。勤務条件について希望がある場合は正直に伝えつつ、柔軟な対応も示すようにしましょう。
看護師の仕事は夜勤や残業が発生することが多いため、勤務時間に柔軟に対応できるかを確認されることも多いです。この質問に対しては、自分の状況を正直に伝えつつ、可能な範囲で対応する姿勢を示すことが重要です。
「夜勤や残業も、できる限り対応したいと考えております。ただ、子どもが小さいため、平日の夜勤や残業は難しい状況です。しかし、土日祝日であれば夫が子どもを見てくれるので、夕方以降の残業も可能です。」
「夜勤や残業は絶対にできません。」
「プライベートを優先したいので、残業はしたくありません。」
夜勤や残業を避けたい方も多いですが、「絶対にできません」と伝えると消極的な印象を与えてしまいます。「できる限り対応する」といった前向きな姿勢を示すのがポイントです。
看護師の仕事は、体力的にも精神的にも負担が大きいため、自己管理の方法について質問されることがあります。この質問に対しては、ストレスや疲労に対する具体的なケア方法を答えると良い印象を与えられます。
「仕事中は患者様を第一に考えますが、プライベートでは自分の時間を大切にし、ジムや音楽鑑賞でリフレッシュしています。疲れを感じたときには寝る前にアロマを焚いてリラックスするなど、休息とリフレッシュを意識しています。おかげで、仕事中も集中して取り組めています。」
「特に何もしていません。」
「休みの日は1日中寝ています。」
「1日中寝ている」などの答えは、自己管理に対する意識が低いと思われる可能性があります。ストレス管理やリフレッシュの方法を具体的に伝え、健康管理に対する意識が高いことを示しましょう。また、自己管理方法をアピールすることで、仕事に長く取り組める人という印象を与えることができます。
看護師の面接では、他の病院での選考状況について尋ねられることもあります。ここでは、他の選考状況を正直に伝えつつ、応募先への志望度が高いことを伝えるのがポイントです。
「他の病院は受けておりません。貴院が第一志望です。」
「他の内科クリニックからも内定をいただいておりますが、ぜひ貴院で働かせていただきたいと思っています。」
「他にも大手の病院から内定をもらっています。」
「複数面接を受けていて、どこも内定がもらえそうです。」
選考状況を正直に伝えたうえで、応募先への志望度が高いことをアピールしましょう。複数の内定があることを強調しすぎると、自信過剰に見えてしまうことがあるため注意が必要です。
看護師の面接では、職場選びの基準について聞かれることも多いです。この質問には、応募者の価値観や職場での優先事項を確認する意図があります。
「患者様一人ひとりとじっくり向き合える環境が整っている職場を希望しています。」
「チームで協力し、患者様のために力を合わせられる職場環境を重視しています。」
「給与額が高いところを希望します。」
「働きやすいところがいいです。」
「楽しい職場で働きたいです。」
職場選びのポイントは、できるだけ具体的に伝えましょう。自分の希望だけでなく、職場にどう貢献したいかも加えると好印象です。例えば「患者様に寄り添い、信頼関係を築ける環境」など、志望先に共感している点をアピールするのも効果的です。
看護師の転職面接では、最後に「質問はありますか?」と聞かれるケースがほとんどです。職場に対する理解を深めたいという意欲を見せるチャンスでもあるため、質問はあらかじめ用意しておくと良いでしょう。
「1日のスケジュールを教えていただけますか?」
「こちらで勤務している方の平均年齢はいくつぐらいでしょうか?」
「配属までにしておくべきことや、勉強しておいたほうが良いことはありますか?」
「〇〇専門看護師の資格を持っていますが、その資格を活かせる環境はありますか?」
「特にありません。」
質問がないと伝えると、職場への関心や意欲が低いと思われる可能性があります。質問を通じて、応募先での成長意欲や貢献意欲を示しましょう。学びの姿勢をアピールする質問も好印象です。
面接では、経験やスキルだけではなく、人柄やマナー、仕事への姿勢なども見られています。続いては、看護師の転職面接で面接官が注目している主なポイントと対策を紹介します。
看護師は、患者様や医師、同僚の看護師との連携が欠かせない職業です。そのため、面接官は応募者のコミュニケーション能力を見ようと、質問への回答だけではなく、受け答えの姿勢や表情も重視しています。面接で緊張してしまう方も、できるだけ自然な言葉で話し、会話がスムーズに進むよう意識しましょう。
よくある質問をされたときは、丸暗記の回答ではなく、表情や言葉に自然さがでるよう、自分の言葉で話すことが大切です。相手の目を見て話し、声のトーンを1段階上げると、明るい印象を与えられます。
返答に困った場合も慌てず、「少し考えさせてください」と冷静に伝えたり、質問が聞き取れなかったときは、「もう一度うかがってもよろしいでしょうか?」と丁寧に確認すると、慎重さや礼儀正しさが伝わるでしょう。
看護師の転職面接では、清潔感と落ち着いた印象を重視した服装が基本です。面接時の服装や身だしなみは、面接官に与える印象を大きく左右するため、以下のポイントを押さえておきましょう。
看護師の面接では、スーツを着用するのが基本です。季節を問わず、ジャケットも羽織りましょう。スーツのシワやほこり、スカート丈などにも気を配り、清潔感のあるメイクや髪型を心がけると、第一印象が良くなります。
面接時の姿勢や態度も、社会人としての基本的なマナーを見られるポイントです。ドアの開け方や座り方、姿勢などの動作を意識しながら面接に臨むと、良い印象を与えることができます。
ドアは3回ノックし、「どうぞ」と言われてから入室して、面接官に会釈をしましょう。面接官に「どうぞ」と言われてから、背筋を伸ばした姿勢で座ってください。姿勢は自信や真剣さを表すため、常に意識しておきたいポイントです。
面接官が特に重視するのは、看護師としての熱意とやる気です。質問への回答を通じて、看護師という仕事に対する思いを積極的にアピールしましょう。
「将来どのように貢献したいか」や「看護師として実現したいこと」を具体的に話すことで、面接官の印象に残りやすいです。自分の看護観や理想の看護師像を伝えるのも良いでしょう。
看護師の転職面接を受ける際、ほかの看護師がどのように準備をし、どんな質問に答えたのか知りたいという方も多いでしょう。そこでナース専科転職では、実際に転職に成功した看護師7人にインタビューを行い、面接の体験談をうかがいました。
面接の前に準備したことや印象に残ったエピソード、答えにくかった質問など、転職面接に合格した看護師のリアルな体験談を紹介します。
■31歳 女性/埼玉県さいたま市/転職回数:3回
ネットで病院の理念や強みや特徴などを調べて覚えたり、看護師の面接時によく聞かれる質問などをチェックして、自分なりの答えを用意しました。
私はとても緊張しやすく、その場の空気で答えることが苦手なので、家族に面接相手になってもらい、受け答えの練習をしました。
■23歳 男性/千葉県柏市/転職回数:初めて
看護師面接対策のサイトを読みあさり、よく聞かれる質問には答えられるように準備しました。
私の希望は身体科と精神科の混合病棟だったので、精神科志望であることが伝わるような回答を心がけました。
■28歳 女性/広島県広島市/転職回数:2回
面接ノートを作成しました。自分、看護、病院の3項目に分けて、聞かれそうな質問とそれに対する答えをまとめておきました。
例:
自分→長所と短所、自己PRなど
看護→看護師を志望した理由、印象に残っている看護のエピソードなど
病院→〇〇病院を志望した理由、〇〇科を志望する理由など
暗記した答えをそのまま言うのではなく、その場で少しアレンジしながら答えることで、自分らしい面接になるよう工夫しました。
■43歳 女性/兵庫県伊丹市/転職回数:3回
「ブランクが6年もあるが、それはなぜですか?」と聞かれました。
「私事にはなりますが、5年ほど不妊治療をしていました。
はじめは働きながら治療していましたが、ストレスや疲労などで体に負担もかかり、治療の結果が思わしくありませんでした。
主治医から可能なら退職して心身ともに余裕をもって治療に望んだほうがいいのではないかとアドバイスされたため、治療に専念し、子供を授かりある程度成長するまで働くことを控えていました。」と正直に答えたら、採用していただけました。
■34歳 女性/神奈川県厚木市/転職回数:1回
「自分の長所は、患者さんに対して、いつも丁寧にしっかりと対応するところです。」と答えたところ、「うちの病院では時間内に仕事を終わらせることを大事にしています。丁寧なのは良いことですけど時間は守れますか?」と聞かれてしまいました。
■32歳 女性/大阪府大阪市/転職回数:4回
面接の雰囲気自体はなごやかで、圧迫面接のような感じではなかったです。
そのため、質問に対して、用意していた回答やエピソードを丁寧に話していたら「もう少し端的にまとめて話せますか?たくさん話してくれるのは嬉しいのですが、時間が限られているので…」と言われてしまいました。
■43歳 女性/兵庫県伊丹市/転職回数:3回
500床の急性期病院を退職後、慢性期で40床ほどの個人病院に応募し、面接を受けました。「なぜこんな大きい病院からうちにきたのか?」という質問をされたので、正直に、「前職場は多忙すぎて心の余裕がなく、患者様に満足な看護を提供できないことに疑問を感じていました。貴院なら1人の患者さんとしっかり関わることができると考え、志望しました」と答えたところ、「うちの病院が暇ということですか?」と聞かれてしまいました。
「そういうことではなく、病院見学の際の貴院のアットホームな雰囲気や、スタッフと患者様の距離が近いことがとても理想的だったからです。」とあわてて答えたら、納得していただけたようで合格しました。
■23歳 男性/千葉県柏市/転職回数:初めて
準備した面接の回答を丸暗記するのではなく、ある程度の文脈とキーワードだけを覚えて、文章はその場で組み立てるようにしました。丸暗記すると記憶を飛ばした時に焦って余計なプレッシャーを感じてしまうと思ったからです。
話の大筋だけきっちり把握して、あとは自分の言葉で伝えるようにしたら、緊張しながらもスムーズに話すことができたと思います。
■35歳 女性/大阪府守口市/転職回数:2回
病棟を案内してもらう時は、すれ違った看護師さんにも会釈をするように心がけていました。「ありがとうございます」「失礼します」などの挨拶と、ほがらかな笑顔を意識するようにしていました。
面接のときは、質問をしてくれる面接官の目をしっかりと見て、雑談のような話でも「そうなんですね」などの相槌をしたので、話を聞ける人というアピールはできたかなと思います。
■34歳 女性/神奈川県厚木市/転職回数:1回
病院のホームページで特色を確認したうえで、「なぜその病院で働きたいのか」「何を実現したいのか」を明確に伝えることが大事だと思いました。
面接でよく聞かれる質問と回答内容を頭に入れておき、反復練習をすると自信がつきます。当日は、大きな声で愛想よく笑顔で対応すると印象がいいと思います。私は朝に好きな歌を聞いてテンションあげて面接に行きましたよ!
看護師の転職面接では、あらかじめ質問を予想し、適切な回答を考えておくことをおすすめします。回答を丸暗記するのではなく、自分の言葉で伝えるようにするのがポイントです。予想される質問に対して、自分の経験やスキルをどう伝えるかをあらかじめ整理しておくと、面接当日も自信を持って答えることができるでしょう。
ナース専科 転職は「ナース専科」の会社が運営する、看護師さん専門の転職支援サービスです。
ナース専科の歴史は、1980年に創刊した就職情報誌、看護専門誌から始まりました。現在まで約40年、就職・転職支援・看護知識の発信など3つのサービスを展開しています。 今までも、これからも、看護師の皆さんのどんな悩みにも応える存在でありたい。 ナース専科はそう考えています。
取り扱い求人は日本全国にわたり、掲載求人は20万件以上で業界最多を誇ります。 キャリアパートナーは地域担当制かつチーム制。地域に根差したリアルな情報を常に共有することで、幅広い視点で求人を提案することが可能です。 また、臨床経験のある看護師も在籍しているため、同じ看護師だからこそわかるリアルな視点もお伝えします。
2005年のサービス開始以降、累計利用者数は100万人。選ばれる理由は「キャリアパートナーの専門性の高さ」にあります。 キャリアパートナーは社会保険や各種手当などの労務知識はもちろん、看護業務などを理解するため、70時間を超える研修プログラムを履修。 豊富な知識から、ひとりひとりが持っているスキルや経験を活かして理想の働き方を実現できる職場をマッチングします。