【看護師のリアル転職体験談 1】療養型病院→総合病院の看護師へ

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急性期病棟で4年働くも体調を崩し3か月休職したのち体調と相談しながら働ける療養型に転職をしたりこママさんのその後になります。

前回のバックナンバー:『総合病院→療養型病院の看護師へ』

療養型に勤務して3年の月日が経ち体調も回復していき『もっと看護師としてバリバリ働きたい』と思うようになり認定看護師のサポートを制度のある急性期病棟へ2回目の転職を決意!したりこママさん
同じように体調を崩して比較的に時間にゆとりのある病院に転職をしたが何か物足りない…看護師としてこのままでいいのかな?とモヤモヤとした気持ちを抱きながら働いている人やもっと看護師として目標を持って働きたいと考えている方、実際に療養型から急性期病棟に転職してみて感じたことやどのように認定看護師の資格を取得するために、モチベーションを保っていけたか興味のある方は是非バックナンバーと合わせてご覧ください。

転職をきっかけに認定資格をとるという夢を抱きながら急性期病棟で働いているりこママさんの看護師としての働き方にご注目です。

1.体調回復後、看護師としての新たなキャリアを求めて

療養型へ転職したきっかけは、心身ともに体調を崩し、ゆとりをもって仕事をしたいという思いからでした。そして転職先は私の希望通り患者さんの急変はほとんどなく、ほぼ定時で帰れる職場でした。確かに、ゆとりをもって働くことができたおかげで、転職後3年ほど経つと、私は心身ともに体調を回復させることができました。

しかし、体調が回復したことで、これまでゆとりだと感じていた日々のルーチン的な業務内容に対し、物足りなさを感じるようになっていました。同僚はみんな私より10歳以上年上であり、育児中や学生と掛け持ちで働いている方、また将来は海外移住を計画している方など、様々な事情と仕事を両立させるために、その病院で働く方々ばかりでした。

そんな同僚の方々からは、「20代からここでずっと働いちゃうと、将来どこでも働けなくなっちゃうよ」と声をかけられる頻度も多くなってきたことから「もっと看護師としてバリバリ働きたい!」という思いを強くもつようになり、転職を決意するようになりました。

2.前の病院を退職してから、新しい病院に転職するまでの流れ

療養型病院から総合病院への転職を決意した私。しかし、実際に転職するまでには、様々な苦労がありました。

STEP1:師長から言われた、信じられない言葉

転職を決意した私は、まずは師長へ直接転職の意思を伝えました。これまで定期面談等でも退職する意思を一切示していなかったため、師長はとても驚き、すぐに理由を聞いてきました。

このとき、ただ闇雲に「急性期病院へ転職したい」というのは具体的でないと考えていた私は、「以前より興味があった糖尿病を極めたい。そのために、糖尿病に特化した病院へ転職したいのです」と伝えました。こう伝えることで、「この病院では資格が取れないので、辞めざるを得ないのだ」という私の思いを伝えようとしたのです。

しかし師長は私の申し出に対し、「基本的に結婚とか引っ越しじゃないと、退職は認められないわ。看護師は随時募集しているけど、なかなか応募者がいなくて。新たな補充がない限り、退職は無理だと思ってね」と言い出したのです。この師長の言葉に対し、強く反発を覚え、より退職の意思を強くした私は、その日のうちに事務局へ向かいました。

そして直接人事の方へ「転職意向を伝えたところ師長から引留められました。でも就業規則上は3か月前に退職の意思を伝えればOKですよね?」と確認を取りました。すると事務の方は「就業規則上は可能ですが、退職には師長のハンコが必要なため、こちらから退職できますとお伝えできません」と跳ね返されてしまいました。

辞めたいのに、辞めさせてもらえない。誰かに相談したいけれど、同じ病院の同僚へ相談するわけにはいきません。どうすればよいかわからず、途方に暮れてしまいました。

STEP2:転職サイトに登録したことで、相談相手ができた!

辞めたいのに辞められない。相談したいけど誰にも相談できない。

そんな状況の中、私は以前転職でお世話になった転職サイトの存在を思い出し、すぐにその場でネット上から転職サイトへ再度登録し直しました。登録後すぐにもらった電話にて、コンサルタントの方は力強く、「こういった時はすでに次の職場を決めてしまえば、辞めやすくなりますよ。転職する意思が固いのならば、先に転職先を決めてしまいましょう」とアドバイスをしてくれました。

私には味方がいる。だから大丈夫、この転職は絶対にうまくいく!そう前向きな気持ちになれた私は、ただ糖尿病に特化した病院で働きたいという気持ちだけではなく、糖尿病の認定看護師の資格を取得したいという思いを持つことができました。だから、糖尿病の認定看護師の資格取得をサポートしてくれる病院、というのが、私の転職先への条件となりました。

コンサルタントの方はすぐに近隣の病院を探してくれました。そして数日後、私の条件に合った病院を1件、紹介してもらいました。その病院は認定看護師の資格取得以外にも、寮の場所や立地条件等も申し分なく、すぐに転職先の第一候補となりました。コンサルタントの方の動きは迅速な対応で、第一候補にしたいと話した翌日には、私の休日に採用試験を受けられるよう、病院側と調整してくれました。

STEP3:自分の思いを伝え、すぐにもらえた内定通知

採用試験当日。私は看護部長へ、素直に自分の気持ちを伝えました。「心身ともに体調を崩し、一度は総合病院を退職しました。体調が回復した今、どうしてもまた急性期の看護を学びたいという思いが強くなり、今回希望しました。こちらにて様々な看護を学び、最終的には認定看護師を取得して、お役に立てる様頑張りたいです。よろしくお願いします」

この思いを聞いた師長は「やる気があっていいね。あなたみたいな目標がある子は絶対伸びるから、ぜひ一緒に頑張りたい。確かにこの若さで2回の転職があるのはひっかかったけれど、理由を聞いたらどちらも仕方ないことだし、何より今はとても元気そうだから、問題ないわ」と言っていただくことができました。そして面接の場で内定をいただくことができました。

この部長はどんなに人手不足であっても、やる気がない人、すぐに辞めそうだと感じた人は採用を見送っていたようです。20代にしてすでに2回目の転職となってしまった私でしたが、自分の気持ちを素直に伝えたことが、採用につながったのだろうと今でも思っています。

STEP4:新しい職場を決めたことが決定打に

新しい職場の内定をいただいた翌日、私は再度師長へ退職の申し入れをしました。「ここまでお世話になったご恩は本当に感じています。このように恩知らずのような形になってしまい、申し訳ございません。ただ、私にはどうしても看護師として叶えたい夢ができました。そしてその夢は、残念ながら転職しなければ叶えることはできません。なので、転職させてください。」

これまでとは違い、あくまで退職をお願いすることに徹しました。師長は「そんなこと言ったって…」と困惑した様子でしたが、その後も2週間にわたり面接&話し合いを重ねました。そして退職の希望を伝えてから1ヵ月後、師長より退職を許可していただき、退職届にハンコをいただくことができました。

3.転職してみて感じたこと

転職後に感じたこと。それは、療養型は比較的おおらかな方が多く、全体的にゆったりとした仕事の進行状況だったのに対し、急性期はとてもテキパキと動く方が多く、スピードが求められるということです。転職後しばらくは「あの子は療養型から来たから、全体を通して仕事のスピードが遅い」とよく怒られていました。

また、これまで経験したことない診療科へ配属となったため、一から勉強し直さなくてはいけないことが大変多く、遅くまで残って勉強する日々が続きました。精神的にかなり辛かったですが、でもそれも夢をかなえるための第一歩だと信じ、歯を食いしばって耐えることができました。今回のケースのように「病院の種類を変える」「これまで経験していない診療科に配属される」という2つの変化があると、適応できるようになるまで、より多くの努力を要するのだな、と感じました。

4.転職してみて「良かったこと・悪かったこと」まとめ

私が今回の転職をしてみて良かったこと、悪かったことは以下のようなことです。

◎良かったこと(1):自分の学びたい看護を学ぶことができた

この転職によって、私は「糖尿病の認定看護師になる」という夢をかなえようと、どんなに厳しくても日々勉強に精を出すことができました。転職先では認定看護師をとる前段階として、院内認定制度があったり、糖尿病認定看護師の方と直接一緒に仕事をする機会をいただいたりして、自分が学びたいと思っていた糖尿病看護を思う存分学ぶことができました。これは転職して一番良かったと思えることです。

◎良かったこと(2):年下の看護師を指導する機会を得ることができた

前職場では、同僚が私よりも10歳以上年上であり、どちらかというと指導される立場でした。そのため、私自身もその立場に甘え、わからないことは質問すればよい、と考えてしまっている節がありました。

転職後は、自分より年下の看護師も多く所属しており、業務に慣れてくると後輩の指導を行う機会もいただきました。後輩へ指導することで、自分に足りない知識や技術を振り返ることができたので、転職後こういった機会をいただけたことは、とてもありがたかったですし、よかったと思っています。

△悪かったこと:同じ経験年数&年齢でも、給料および待遇に大きな差があった

転職時、同じ経験年数の方の中にはすでに主任についている方や委員長を任されている方も多くいらっしゃいました。病院内の研修で、経験年数に応じたものもいくつかあったのですが、私にはレベルが高いと感じるものも多く、師長へ相談し、ラダーを変更してもらうことで対応しました。

20代で2回の転職を経験することで、同じ経験年数の方とここまで差が開いてしまったのか、というショックを受けましたが、それでもなお、上にあげた2つの機会をいただけたので、私は転職して良かったと今でも思っています。

ナース転職求人を知りたい方

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