看護師の小論文の書き方や対策ポイントは?看護感やチーム医療における大切な役割、テーマ例!

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看護師採用試験で小論文を攻略するポイントは?よく出題されるチーム医療における看護師の役割についても解説
看護師採用試験に小論文が出題されることはよくありますが、苦手意識をもっている人も少なくないのではないでしょうか?小論文は、テーマこそ当日にならないとわからないものの、事前にトレーニングしておくことが可能な課題です。この記事では、小論文の基本的な書き方や看護師採用試験で出題されやすいテーマについて解説します。これらを理解し書く練習をしておくことで、看護師採用試験の小論文突破を目指しましょう!

看護師の小論文の基本的なルールは!

小論文には、形式上のルールがいくつかあります。

内容は素晴らしいのに、ルールや書き方に問題があり、減点されてしまってはもったいないので、以下のようなことをしっかりと守りましょう!

  • 書き出しは一字下げ、段落を変えるときは改行して一字下げる。
  • 句読点・括弧などはそれぞれを一字として数える。ただし行頭に置いてはならない。
  • 数字は縦書きの場合漢数字を用いる。横書きの場合は算用数字でも構わない。
  • 指定された文字数の8割以上は埋める。文字数オーバーは厳禁。
  • 一文が長すぎないようにし、内容のまとまりごとに段落を変える。
  • 「序論」「本論」「結論」で構成する。
  • 一人称は「私」にする。
  • 語尾は「だ」「である」に統一する。
  • 話し言葉(口語表現)は使用しない。
  • 略語や記号は基本的に使用しない。
  • 誤字脱字をしない。

看護師の小論文の評価ポイント!

小論文とは、テーマに対する自分の考えを“相手が納得できるように”筋道を立てて説明する文章のことです。

“相手が納得できるように”するためには、論理的で説得力の高い記述であることが必要で、それができていると高評価を得られます。

以下のようなポイントに注意するとよいでしょう。

  • テーマに沿った内容である。
  • 話の流れが整理されている。
  • 要点がまとまっており簡潔である。
  • 自分の考えとその根拠となることが明確に表現されている。
  • 自分の体験や今後の課題が具体的に述べられている。

看護師採用試験で出題されるテーマ例

看護師採用試験で出題される小論文のテーマとして多いものは、「医療への取り組み方」と「看護観」の二つです。

それ以外では、自分・社会時事問題・哲学などがあります。

それぞれのテーマについて、具体例をご紹介します。

医療への取り組み方
  • チーム医療における看護師の役割
  • 医療ミスを防ぐために求められること患者中心の医療を実現するために必要なこと
  • インフォームドコンセントの重要性
  • 医療従事者としての倫理観
    患者や家族と信頼関係を築くためには
看護観
  • 看護師を志した理由
  • 目標とする看護師像
  • 看護する上で大切にしたいこと
自分・社会時事問題・哲学など
  • これまでに一番力を入れて取り組んだこととそこから学んだこと
  • これからの人生で大切にしたいこと
  • 家族の中での自分の役割
  • 超高齢社会において必要な対策
  • 情報化社会における個人情報の扱い
  • 科学技術の進歩が人々に与える恩恵と弊害
  • 人間らしさとは
  • 癒しとは
  • 自立とは

例えば「チーム医療における看護師の役割」についてどう記述する?

看護師採用試験で出題されることが多い「チーム医療における看護師の役割」について、小論文をどのように構成したらよいか考えてみたいと思います。

チーム医療とは

チーム医療とは、

“医師をはじめとするメディカルスタッフが、患者とともに、それぞれの専門性をもとに、高い知識と技術を発揮し、互いに理解し目的と情報を共有して、連携・補完しあい、その人らしい生活を実現するための医療”

引用:チーム医療推進協議会

と定義されています。

チーム医療の目的は医療の質向上であり、それによって患者さんのQOLが高まることを目指して行われます。

チーム医療における看護師の役割

看護師は、まず専門職としての機能を十分に発揮することが求められます。それはすなわち、診療の補助と療養上の世話を全うすることです。

さらに、多くのメディカルスタッフの中で最も患者さんの近くにいる立場上、患者さんや家族の意向を丁寧に汲み取り、それを伝達することでチーム内での橋渡し・調整役を担うことにもなります。

そのため、看護師はチーム医療のキーパーソンだと位置づけられます。

また、近年国を挙げて推進されている地域包括ケアシステムにおいても、看護師が中心的な役割を果たすことが期待され、そのために特定行為に係る看護師の研修制度が創設されました。

このような背景から、チーム医療は医療施設の中から地域へとその対象範囲を拡げており、その中で看護師の果たす役割はとても大きいといえます。

知識をふまえて構成を考える

これらのチーム医療に関する知識を基にして、序論では「チーム医療とはこのようなもので、それにおける看護師の役割とは○○である」と、自分の考えを明記しましょう。

続く本論で、そのように考える根拠をチーム医療の背景や現状・自分の体験した出来事などと関連させて説明します。

結論では、「○○という役割を果たすためにどう行動するか」を具体的に述べます。

看護師の小論文では“読んだ人を納得させる”ことが求められる

高評価を得られる小論文とは、論理的で説得力が高く、読んだ人がその内容に納得できるものです。

そのためには、自分の考えを明確に打ち出すことはもちろんですが、“読んでもらう文章”であることを意識して簡潔でわかりやすい記述を心掛けることが大切です。それに加えて、形式上のルールを守ることで減点を回避しましょう!

小論文は、トレーニングすることでスキルアップできる課題です。

しっかりと事前に準備していけば攻略できるので、過剰に恐れる必要はありません。

この記事を書いた人
美沢藍
看護専門学校卒業後、総合病院で10年間勤務勤務した診療科は心臓血管外科・泌尿器科・整形外科・婦人科・放射線科など。
看護学修士課程への入学を機に退職し、在学中は複数の施設でのアルバイトを経験修士課程修了後、総合病院看護師・看護大学教員として勤務、出産を機に退職。

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