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看護師の身だしなみ。清潔感を与える基本ルールとチェックリスト
公開日:2022/5/24
最終更新日:2024/2/16
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看護師が患者やご家族、同僚に信頼され安心感を与えるには、第一印象が重要です。第一印象は身だしなみで左右されます。今回は、看護師の身だしなみの基本ルールとチェックリストを用意しました。普段の身だしなみに問題はないか、セルフチェックしましょう。
目次
看護師に求められる身だしなみを理解する
「人の第一印象は見た目で決まる」といわれるように、見た目を整える「身だしなみ」は相手と信頼関係を築くために必要不可欠です。さらに看護師は患者さんに安心感を与えることにもつながります。看護師としての正しい身だしなみを理解して、医療現場に取り入れましょう。
身だしなみとは
身だしなみとは、相手に不快を与えないように容姿や見た目を整える心がけのことを指します。企業や組織によって身だしなみの定義は異なりますが、人と人が生活するうえで欠かせない最低限のマナーです。
看護師が身だしなみを整える理由
どの現場でも身だしなみは大切ですが、とくに看護師が身だしなみを整えるべき理由を大きく3つにまとめました。
医療従事者として安全を確保するため
看護師の身だしなみは、医療従事者として安全を確保する目的があります。清潔で安全な医療現場を提供するためにも、看護師自身が清潔であるように意識しましょう。
患者さんに安心感を与え、信頼関係を築くため
看護師が身だしなみを整えると、患者さんに安心感を与えられ信頼されるようになります。患者さんと信頼関係を構築すると、スムーズな処置や些細な変化への気づきなどよりよい看護業務にもつながるでしょう。
職場の雰囲気づくりのため
看護師を含め、働くスタッフの身だしなみは病院全体のイメージに直結します。また一緒に働く同僚にも影響を与えることになるので、全員がきちんとした身だしなみを心がけましょう。
看護師が気をつけるべき身だしなみの三原則
特に看護師が気をつけるべき「身だしなみの三原則」をご紹介します。
清潔感
医療現場に限らず、身だしなみで最も重視されるのは「清潔感」です。第三者の目から見て清潔であるかを常に意識するようにしましょう。特に医療現場では、衛生的であることも重要です。指先やヘアスタイルなど、きれいに整っているかをチェックしましょう。
機能性
看護師の身だしなみにおいて、「機能性」は業務を活性化させるのに重要です。緊急を医療現場では、俊敏に動けるよう動きやすさが求められます。業務をスムーズにおこない、患者さんに安心感を与えるためにも、「機能性」に注目してみましょう。
調和
身だしなみの「調和」とは、TPOに合わせた身なりを整えることを指します。医療現場では常に衛生的で、安心感を与える身だしなみが求められています。看護師としてあるべき姿を考えて正しい身だしなみを心がけましょう。
看護師の身だしなみのチェックポイント
看護師が意識したい身だしなみのポイントを紹介します。自分の職場のルールとあわせてチェックしてみてください。
基本の「身だしなみ」のポイント5選
基本となる身だしなみのポイントは、下記の5つです。
ポイント1:ヘアスタイル
ヘアスタイルは看護師の見た目の印象を大きく左右します。医療現場にふさわしい、衛生的で清潔感があることはもちろん、患者さんが安心してコミュニケーションをとれるよう、顔が見えるようにするのがポイントです。特に意識したい点を簡単にまとめました。
ヘアカラー
- 落ち着いたトーン(カラーチャートの7~8番)
- インナーカラーは指定より明るい色は避ける
ショートヘア
- 目元や耳元を出して顔がしっかり見えるような長さにする
- 寝ぐせがないように気を付ける
ロングヘア
- 髪が肩にかかるくらいの長さは後ろに束ねる
- 長い場合はお団子頭にスッキリとまとめる
- 顔周りの髪や前髪が垂れてこないようピンで留める
ポイント2:爪
患者さんに直接触れる機会が多い爪は、常に清潔に保っておくことが必要です。長い爪や装飾の多いネイルは菌や汚れが落ちにくく患者さんの感染リスクが高まるほかに、患者さんを傷つけてしまう可能性もあるので注意しましょう。
爪の長さ
- 「手のひらから見たときに爪が見えない程度の長さ」がベスト
ネイル
- 基本的にNG。美容系の医療現場ではOKのところもある
- 消毒液から爪を守るためならOK。クリアやベージュなど肌馴染みの良い色にする
ポイント3:メイク
看護師は下記のポイントを押さえて、ナチュラルメイクを心がけましょう。派手なメイクは相手に話しにくい印象を与えてしまう場合があり、ノーメイクでは血色が悪く不健康な印象を与えてしまう可能性があります。
- ファンデーション:パウダータイプで軽く仕上がるのがベター
- チーク:健康的なピンクやオレンジで薄く入れる
- アイシャドウ:ブラウンやピンク、オレンジなど肌馴染みの良い色を選び、目のくすみをカバーする
- アイライン・マスカラ:つけるなら自然な明るさが出る程度に留める
- まつ毛:つけまつげはとれやすいので避ける
- リップ:コーラルピンクやベージュ系がベスト
ポイント4:服装
医療現場にふさわしい清潔感や患者さんが相談しやすい印象にするために、看護師は服装にも気をつかう必要があります。下記のポイントを押さえておきましょう。
- 汚れやしわがないようにする
- スカート丈を短くしすぎない
- パンツスタイルは腰履きしない
- インナーは透けないように、ベージュやモカなどの肌色に近いカラーを選ぶ
- カーディガンは紺や黒、白やベージュなどの目立たない色を選択する
- 靴下や靴は無地で、色などはワンポイント程度がベター
ポイント5:装飾
看護師は基本的に装飾品をつけるのはNGです。仕事中に破損・紛失する恐れがありますし、場合によっては患者さんが誤って飲み込んでしまったりケガをしたりするリスクもあるので、勤務前に外しておきましょう。
ただし結婚指輪だけはOKとしているところもあるので、気になる人は職場のルールを事前に確認してみてください。
見逃しやすい「身だしなみ」のポイント2選
基本的な身だしなみのほか、普段意識していないために見逃してしまいがちな身だしなみのポイントを2つご紹介します。
ポイント1:香水・香料
香りのつくものを身につける習慣がある人は、仕事をするときは無臭にするよう心がけましょう。妊婦さんや化学療法中の患者さんは、香りで具合が悪くなってしまうこともあります。香水や香料などはもちろん、香りのあるハンドクリームやリップクリームを普段から使っている人も注意が必要です。
ポイント2:ひげ
男性の看護師は、ひげを常に剃っておくようにしましょう。ひげが伸びていると空気中の雑菌を溜め込みやすく、清潔な職場に不要な菌を持ち込んでしまう可能性もあります。マスクをつけていると見えないので、ひげのケアはおろそかにしてしまいがちですが、少なくともマスクに隠れる程度の長さに留めておきましょう。
部位別「身だしなみ」チェックリストまとめ
看護師が気をつけるべき身だしなみを、チェックリストにまとめました。出勤前にチェックするときに活用してみてください。
身だしなみのチェックリスト
身だしなみに注意して信頼される看護師に
看護師は身だしなみひとつで、仕事のイメージや患者さんとの関係にも大きく影響を与えます。おしゃれをしてはいけないわけではありませんが、医療現場に適した身だしなみを整えることで、仕事の質や患者さん、現場の関係者との関係性も変わってくるでしょう。看護師として正しい身だしなみを行い、信頼される看護師を目指しましょう。
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この記事を書いた人小田あかり
- 大学看護学部卒業後、小児・内分泌・循環器科で勤務。看護師として働きながら、知識と経験を活かし、医療ライター・監修者として活動中。